【4】さぁー、 授乳に挑戦してみましょう

 

親から離して半日から一日は、ペットミルクを与えても飲みません。何故かと言うと

ペットミルクの匂いが親のミルクの匂いと違うからです。ですから無理に飲ませる必要は

有りません。1日くらいはほおって置いても心配はありません。ただ、ミルクをねだって

「ウィジュ ウィジュ ウィジュ」と一晩中鳴かれることは、覚悟して下さい。


   用意する物        

    A 耐熱性の小さなガラス容器

B 水30cc                           

 ワンラック ペットミルク小動物用 又は同SP 1回分付属スプーンすりきり1杯強 
  ( 販売元 叶X乳サンワールド )
※牛乳、犬猫用ミルクは乳糖が多すぎて白内障の原因になる可能性有り。

 ミルクの入った容器を冷ます為の水の入った容器 (冬場はお湯で湯せん)

E A・D等の持ち運びや保管の器

● 小さなスプーン又はガラス製のスポイド(ビン付きで実験機材売り場にある)
   (ポリ製は汚れが落ちにくい)        

● 電子レンジ  
   (旅行先や電子レンジが無い場合は湯せん用の熱いお湯を用意します。)

● ティッシュペーパー                                      

                            

   ミルクの作り方

1  耐熱性の小さなガラス容器(A)に、水30ccとワンラックペットミルク(C)を入れます。

        スプーンで良くかき混ぜて、ダマがないように混ぜます。

2   電子レンジに1を入れ、薄い湯気が出るくらい10秒程、チンします・

3   取り出してもう一度、スプーンでかき回し、ミルクの温度を見ます。

     熱いようなら、冷まし用(D)の水の入った容器に1の容器ごと入れて冷まします。

4    スプーンで少し掬い取って自分の口に触れないように注意して一滴、自分の舌に

     落とすか、又は、手の親指の付け根などにたらして人肌程度の温度を確認して下さい。

     冬場は逆に冷めないように湯せんします。

5   授乳後の余ったミルクは次回に再度温め直して与えます。

     ラップをしっかりして冷蔵庫で保管しましょう。

     夏場は痛み易いので 2回まで。 冬場は3〜4回使えます。

 

   授乳の前に まずは排泄

ミルクの前には必ず排泄をさせます。

左手でしっかりと赤ちゃんをつかみ、しっぽの付け根を探すとピンクの小さな肛門が見えます。

ティッシュペーパーでツンツンと刺激して、うんちとオシッコを促します。

このとき、「シィーシィー」と言ってやると、赤ちゃんも「シィーシィー」と言ってオシッコをします。

変な話ですが、これは本当です。フンフンとも言います。

刺激してもすぐにはしない事もあるので しばらく続けて下さい。

しかし、あまり強く擦ると肛門を傷つけてしまうので気をつけましょう。

フクロモモンガの場合、うんちもオシッコも生殖・出産も全てこの一か所で行います。

オシッコは一滴・一滴出てきます。親から離してしばらくは さほどの量は出ません。

うんちははじめはしない事がありますが心配はありません。

授乳が順調に行けば黄色い りっぱなうんちが拝めます。又、固体によっては黒いうんちをする子もいます。

これも、授乳が順調に進むうちに黄色に変わってきます。

うんちとオシッコが済んだら、ミルクをやります。

※授乳後、1時間〜2時間したら、再び排泄を促して下さい。

 

   いよいよ授乳に挑戦

まず、ティシュペーパーを2枚丸めて赤ちゃんにかかえこませます。こぼれたミルクを吸い取る為です。

冬場、寒いようなら布袋に半分、体を入れた状態で授乳させると寒がらずにおとなしく飲みます。

コーヒースプーンにミルクをほんの少しすくい取り 口先にもっていきます。

(スポイドでもOKですが清潔にするのが面倒です。)

「ペロペロ」と舐めればOK。今度は多目にすくって飲ませて下さい。   

もし、「いやいや」して飲まない場合はもう一度与えて見て、

それでも飲まない時は2〜3時間置いて再挑戦してみて下さい。

冬場、途中でミルクが冷たくなりすぎると 飲まなくなります。

湯せんして温めながら飲ませます。

最初の内はミルクを少ししか飲みません。

親からの1回の授乳量が少ないからです。

人工授乳をはじめると飲む量は序々に増えます。

首を横にそむけるまで与えてかまいません。

中には、授乳の途中でコックリ、コックリ居眠りをする子もいます。

スプーンで口をツンツンして起こしましょう。

授乳時間は  深夜・早朝も起きて人間の赤ちゃんと同じように与えなければなりません。

私は普通の会社に勤めていますが、上司にお願いして、授乳期はベビーを移動ケージで会社へ

連れて行って面倒をみます。会社の理解に感謝しています。

            最初の1週間   2時間〜3時間置き

            2週間目から        4時間置き 

            3週間目から4週間目   6時間置き

 大体の大まかな目安です。親から離した時期によって異なります。

充分ミルクを与えたら、手や首、胸・お腹に垂れたミルクをティッシュで良く拭き取ってあげましょう。

そのままにしておくと、体が冷えて風邪をひきます。

拭き取ったらすぐに、暖かい布袋の中に入れてあげましょう。冬はカイロの状態にも気を配りましょう。

冬は特に授乳後、すぐに外で遊ばせたりすると風邪を引き、肺炎などの元になるので要注意です。

 

こうしてあなたとこのフクロモモンガベビーとの関係が始まります。

 

人工授乳をしていて気が付いた事

母親からの一回の授乳量はとても少なく、赤ちゃんを満足させられる量では無いと考えます。双子の場合などはなおさらです。

ところが、人工授乳をはじめると、満腹になるまでお乳がのめます。しかし今まで少しだったのですから、胃袋もそれなりの

大きさしか受け入れられません。ですから、最初の授乳時間の間隔も短いのだと思います。序序に量も増えて授乳間隔も

広がっていきます。また、満腹になるので良く寝てくれます。「寝る仔は育つ」です。比較した事がないのでわかりませんが

双子の場合、そのまま親に育てさせた場合と、途中から人工授乳に切り替えた場合とでは、固体サイズに大きな差が起こる

と想います。もちろん、満腹な授乳を受けられる人工授乳の仔の方が成長も早いと想像します。

但し、動物も人間も一緒で、病気への免疫力は母乳に敵うものはありません。母乳を出来るだけ飲ませる為、

仔離しのタイミングには充分配慮したいものです。 

目次
【1】ケージ 【2】食べ物(餌) 【3】飼育のアドバイス 【4】授乳編 【5】慣らすポイント 【6】遊ばせる TOPページへ